大切に集め、保管してきた私物コレクションを出品しております。
Bjrk Gumundsdttir & Tr Gumundar Inglfssonarのアルバム『Gling-Gl / グリン・グロ』です。
One Little Indian Records / TPLP61。
世界的なアーティストとして知られるビョークが、1993年の『Debut』によって本格的なソロ活動を開始する以前、アイスランドのジャズ・トリオとともに録音した異色のヴォーカル・ジャズ作品です。
オリジナル作品は1990年にアイスランドのSmekkleysaから発表されました。
当時のビョークはThe Sugarcubesでの活動中。
後年の『Debut』『Post』『Homogenic』などで聴かれる電子音楽、クラブ・ミュージック、アートポップ的なサウンドとは大きく異なり、ピアノ、ウッドベース、ドラムという小編成のジャズ・トリオを背景に、その豊かな歌声を存分に楽しめる一枚です。
参加メンバーは、
Bjrk Gumundsdttir:ヴォーカル
Gumundur Inglfsson:ピアノ
rur Hgnason:ベース
Gumundur Steingrmsson:ドラム
という編成。
Gumundur Inglfssonの軽やかで端正なピアノ、rur Hgnasonの温かなベース、Gumundur Steingrmssonの柔軟なドラムが、ビョークの自由で表情豊かなヴォーカルを支えています。
アルバム・タイトルの「Gling-Gl」は、アイスランド語で鐘が鳴る「ディン・ドン」という音を表す擬音語。
そのタイトルが示すように、アルバム全体には明るく親しみやすい雰囲気があり、ビョークの楽しそうな歌声と、トリオによるリラックスした演奏が自然に溶け合っています。
本作で聴くことのできるビョークの歌声は、後年の作品とは異なる魅力を持っています。
独特の発音、突然大きく跳躍する音程、囁くような声から力強い発声へ一瞬で変化する表現力など、後のビョークにつながる個性はすでにはっきりと現れています。
一方で、電子音響や複雑なアレンジに覆われていないため、声そのものの美しさ、リズム感、即興的な表情をより直接的に味わうことができます。
ビョークは楽曲ごとに、少女のように無邪気な声、演劇的でユーモラスな歌い方、しっとりとしたジャズ・ヴォーカルなど、多彩な表情を見せます。
ジャズという伝統的な形式の中で歌いながらも、既存の女性ジャズ・シンガーのスタイルを模倣するのではなく、どの曲も一聴してビョークと分かる独自の音楽になっています。
収録曲の多くは、アイスランドで親しまれてきた歌や、ジャズ、ポピュラー・スタンダードにアイスランド語の歌詞を付けた楽曲です。
英語圏の有名スタンダードとは異なる、北欧らしいメロディー、素朴な親しみやすさ、少し風変わりなユーモアを持った楽曲が並びます。
冒頭の「Gling Gl」は、鐘が鳴るような軽快なピアノと、弾むようなヴォーカルが印象的なタイトル曲。
アルバム全体の明るく親密な空気を象徴する一曲で、ビョークの柔らかな声と、突然現れる大胆な表現の両方を楽しむことができます。
「Luktar-Gvendur」は、ゆったりとしたリズムと美しいピアノが印象的な人気曲。
スタンダード・ジャズらしい落ち着きを持ちながら、ビョークの独特なアクセントと抑揚によって、他では聴くことのできないヴォーカル作品に仕上がっています。
「Kata Rokkar」では、ロックンロールやスウィングを思わせる軽快な演奏に乗せて、ビョークが生き生きと歌います。
後年の実験的で神秘的なイメージとは異なる、親しみやすくチャーミングな一面を感じられる楽曲です。
「Pabbi Minn」は、スイスの作曲家Paul Burkhardによる「O Mein Papa」を基にした楽曲。
哀愁のある旋律と、感情を繊細に揺らすビョークの歌声が美しく重なります。
「startfrar」では、ゆったりとした演奏を背景に、伸びやかでロマンティックなヴォーカルを聴くことができます。
静かな曲の中でも、声の強弱や息遣いによって物語を作り出す、ビョークの歌手としての実力がよく表れています。
「Litli Tnlistarmaurinn」は、ピアノ、ベース、ドラムが軽やかに動く、非常に楽しい一曲。
ビョークの声も楽器のひとつのようにリズムの中を跳ね回り、アルバムの中でも特に快活な演奏を楽しめます。
「Blavsur」は、アメリカの楽曲「The Blacksmith Blues」を基にしたアイスランド語ヴァージョン。
ブルースやスウィングの感触を持ちながら、ビョークのユーモラスな歌唱によって独特の個性を生み出しています。
「g Veit Ei Hva Skal Segja」は、「Ricochet Romance」を基にした楽曲。
キャッチーなメロディーと軽快なリズムを持ち、本作のポップで親しみやすい側面を代表する一曲です。
「 Dansi Me r」は、踊るようなピアノとリズムが心地よい人気曲。
ビョークの柔らかなヴォーカルと、小編成ジャズならではの軽やかなグルーヴが魅力で、ジャズ系DJやラウンジ系のリスナーからも評価されてきた楽曲です。
CDやデジタル版などに収録されることのある英語曲「Ruby Baby」「I Can’t Help Loving That Man」は、本14曲入りLPには収録されていません。
収録内容については、ジャケットおよびレーベル写真もあわせてご確認ください。
後年のビョーク作品では、電子音、ストリングス、民族楽器、実験的なビートなど、さまざまな音響が用いられています。
しかし、その中心に常に存在するのは、誰にも似ていないビョーク自身の声です。
『Gling-Gl』では、その声を極めてシンプルなジャズ・トリオの演奏で聴くことができ、彼女が優れた作曲家、サウンド・クリエイターである以前に、圧倒的な個性を持つヴォーカリストであることを再確認できます。
また、アイスランド語の響きそのものも本作の大きな魅力です。
意味が分からなくても、子音と母音の独特な組み合わせ、言葉のリズム、イントネーションが音楽と自然に一体となり、北欧の風景や空気を思わせる世界を作り出しています。
ジャズ・アルバムとして非常に聴きやすく、ビョークを普段聴かない方にもおすすめできる内容です。
一方、長年のビョーク・ファンにとっては、後の世界的な活動につながる歌唱表現の原点を確認できる重要作品です。
Bjrk、The Sugarcubes、KUKLなどの初期作品を集めている方はもちろん、北欧ジャズ、女性ヴォーカル・ジャズ、アイスランド音楽、ヴォーカル作品、ラウンジ・ジャズなどがお好きな方にもおすすめです。
また、Kate Bush、Sidsel Endresen、Stina Nordenstam、Eivr、Emilana Torriniなど、独自の声と北欧的な空気を持つ女性ヴォーカリストがお好きな方にも合う一枚だと思います。
発売から25年以上が経過しており、ビョークの初期作品をアナログで集めている方にとって魅力のある一枚です。
写真のとおり、ジャケット、レコード、白無地インナースリーブが付属します。
ビョークの実験的な作品とはひと味違う、温かく、親密で、楽しさに満ちたジャズ・アルバムです。
彼女の声そのものをじっくり楽しめる初期重要作を、アナログLPでお探しの方は、ぜひこの機会にご検討ください。
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アーティスト:Bjrk Gumundsdttir & Tr Gumundar Inglfssonar
タイトル:Gling-Gl / グリン・グロ
レーベル:One Little Indian Records
品番:TPLP61
作品発表年:1990年
生産国:UK
ジャケット:VG+
盤:VG+
帯:なし
ライナー:なし
インナースリーブ:白無地インナースリーブあり
FMT:LP
枚数:1
JAN / UPC:不明
コメント: One Little Indian Records TPLP61 / 1990年作品 / 14曲収録 / Bjrk初期ヴォーカル・ジャズ作品 / The Sugarcubes期
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【収録内容】
(Side A)
Gling Gl
Luktar-Gvendur
Kata Rokkar
Pabbi Minn
Brestir Og Brak
startfrar
Bella Smamr
(Side B)
Litli Tnlistarmaurinn
a Sst Ekki Stari Mey
Blavsur
Tondeleyo
g Veit Ei Hva Skal Segja
Dansi Me r
Brnin Vi Tjrnina