東芝マツダ6SC-19
東芝はマツダブランドの優れた真空管を供給しながらも、ラジオ生産に乗り出すのは戦後からとされます。
マツダラジオと銘打たれた数々の名品が世に出されたのは、期間にして10年程。
確かな品質の真空管と手堅いデザインで絶大な支持を得ていたようです。
大体のマツダラジオは額縁スタイルの保守的なキャビネットメイクが主流ですが、
この6SC-19はおよそ変わったデザインアプローチです。
ベークライトの曲線パーツを組み合わせた透かし模様。
「ひまわり模様」と称する大きなダイアルノブとのコンビネーションが和を強く感じさせます。
左隅のトーンと音量調節ノブは下半分埋込となっていて、極力操作部が目立たないように配置されます。
マツダエンブレムまでも目立たない黒、金です。
フロントパネル全てを濃茶のベークライトと、金糸のサランネットのモノトーンで構成し、余計な色彩を省いた静的な美。
極めつけが、台形のフェイシア。正面から見ると、このラジオが台形なことが判ります。
これは珍しい。デザインにここまで費やすとは驚きです。
数々の傑作ラジオを作ってきた東芝マツダだからこそ出来た贅沢なのだと思います。
熟成を経たシャシーは、安定したレイアウトでおよそ欠点が見出せません。
配線にも無理がなく、整然としています。
使われている部材も良質であり、現状で実働するマツダラジオが多いのも頷ける所です。
本機に施した処置をお示しします。
電源フィルターコンデンサ交換、リプルフィルター増設
ペーパーチュブラーコンデンサ撤去、フィルムコンデンサに置換
P.U切替ボリューム交換
IFフィルター増設
中間周波数調整、受信調整
外部入力ケーブル製作 3.5mmステレオ→モノラル入力
美装 天板、側板はブラックブラウンの艶消し。光線を吸収してよりモノトーン感を出しました。
音質調整のコンデンサ容量にも拘ってみました。結果、くっきり3段階のコントロールが効きます。
リプルフィルターを増設したことでハム音は聴こえません。放送聴取も外部音源も快適です。
マジックアイは、明るいものを入れました。
往時の美しさを求めて、オリジナルに忠実に仕上がった6SC-19
全盛期のST管マツダラジオがどのような物だったのか、是非お確かめくださいませ。
付属のアンテナ線で感度良く聴けましたが、足りなければリード線を延長してください。
聴取は建物や、周囲環境にも左右されます。
このような基本事項を良く理解されている方の入札をお願いいたします。
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