ロバート・パーカーが過去に100点満点を付けたブルゴーニュは、
たった5本だけと言われますが、そのうちの1本
を手掛けた
ジュヴレ・シャンベルタンのカルト的トップドメーヌ
「クロード・デュガ」。
所有畑は僅か3haしかなく、
極端に収量を抑えているため、
非常に生産量が少ないことで有名です。
1993年の特級畑グリオット・シャンベルタンは、パーカー100点満点を獲得したキュヴェですが、
1980年から2009年までで、ロバート・パーカーが100点満点を付けたブルゴーニュの赤ワインは、
「ロマネ・コンティ」や「ルロワ」のラトリシエール・シャンベルタンなどたった5本しか存在しません。
現在は、妻であるマリー・テレーズ女史と3人の子供と共に栽培と醸造を行い、
シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ
シャペル・シャンベルタン・グラン・クリュ
グリオット・シャンベルタン・グラン・クリュ
という特級畑3種他、計7種のワインを世に送り出しています。
所有する畑には、地区内でも指折りの古樹である樹齢70年のブドウ樹が植えられており、
アペラシオンの平均収量の半分である1ha当たり18hLという低収量を実践。
それにより、小粒で果実の凝縮感が非常に優れたブドウが実ります。
『皇帝ナポレオンがこよなく愛した赤』として知られる「シャンベルタン」グラン・クリュ。
18世紀の英雄ナポレオンは『ロシア遠征にまでシャンベルタンを運ばせた』という逸話も残るほどにこの銘醸ワインを溺愛しました。
以来、このブルゴーニュ随一の高質ワインを人は『王者のワイン』と讃え、その名声は不動のものとなりました。
シャンベルタンは何と言っても威厳をもった男性的な力強さが魅力。
しっかりとした酸とミネラル、タンニンは長期熟成を可能とし、熟成するとビロードのような口当たりを生みます。
濃密な果実と底から湧き上がるような大地の力強さ、しっかりとした骨格と壮大なスケール感を放つグラン・クリュです。
「シャルム・シャンベルタン」特級畑は、「シャンベルタン」特級畑の真向かいに位置します。
畑が位置するのは、銘醸畑がずらりと並ぶ「グラン・クリュ街道」の最北。
グラン・クリュを擁する村としては最も冷涼な気候で、石灰質土壌による水はけの良さが、ブドウの成長を早めるという特性を持っています。
また、隆起した地形のため日照条件が極めて良好。長時間日光を浴びた果実は、果皮が厚く、色の濃いピノに育ちます。
そしてこのピノノワールが力強いグラン・クリュを生み出します。
シャンベルタンの名は、13世紀より記されており、その味わいのみならず、
「複雑さ」・「余韻」・「抜栓後の時間の変化」など、ゆっくりといろいろなストーリーを語ってくれる奥深いブルゴーニュの歴史そのもの。
知れば知るほどその奥深い味わいに魅了される『至高のワイン』です。
『今後益々入手が困難となる』名だたるシャンベルタンの1つであることは間違いありません。
今回出会えた事がもはや「奇跡」。
セラーにストックし、人生の節目にゆっくりと時間をかけて堪能したい1本です。