表紙に軽いスレがありますが、それ以外は特に問題はありません。
尚、図版の隅に汚れ・シミのように見える箇所は装丁デザインによるものです。
●巻頭に「Издается к 200-летию со дня рождения
Н. В. Гоголя」 (N. V. ゴーゴリ生誕200周年記念出版) とあり
●標題紙裏に「Текст печатается по: Гоголь
Н. В. Собрание сочинений: в 7 т. /
Под ред. С. И. Машинского и М. Б. Храпченко.」
(本文は、ゴーゴリ『著作集 全7巻』 (S. I. マシンスキー, M. B. フラプチェンコ編、
1984年・モスクワ刊) を底本としている) とあり
●ロシア古典文学を挿絵とともに味わうシリーズの一冊として刊行された、
ニコライ・ゴーゴリの中編小説『肖像画』。
本書は、ゴーゴリ生誕200周年を記念して出版されたもので、本文には
『著作集 全7巻』 (1984年・モスクワ刊) を底本とする信頼性の高いテキストが用いられ、
さらに序文・注釈をA. V. フェドロフが担当し、作品理解を補う構成となっています。
物語は、若き画家チャルトコフが市場で一枚の不気味な肖像画を手に入れるところから
始まり、やがてその肖像に潜む異様な力と向き合うことになります。
芸術と富、才能と堕落という主題をめぐり、悪魔的な誘惑に翻弄される芸術家の運命が
描かれる本作は、ゴーゴリの「ペテルブルク物語」の中でも特に幻想性と思想性の
際立つ代表作として知られています。
本書の大きな魅力は、画家S. G. ゴンコフによる挿絵の充実にあります。
市場での購入場面、肖像画が怪異を帯びて迫る印象的な場面、さらには成功後に
社交界で肖像制作に携わる場面など、物語の要所を的確に捉えた図版が随所に配され、
読者は作品世界を視覚的にも追体験することができます。
口絵にはA. A. イワノフによる1841年のゴーゴリ肖像が収録。
●目次訳
自画像 / А. В. Федоров
『肖像画』 (中編小説)
・第1部
・第2部
解説 (注釈)