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シャープ200型受信機 1936
国産初のベークライト成型ラジオであり、奈良県天理市のシャープミュージアムに収蔵されるモデルであることからも
本機は歴史的価値が極めて高く、シャープにとっても重要なレガシーであることは間違いありません。
ベークライトは、フェノール樹脂を焼成して作られる初期のプラスチックで、硬度、耐熱性、絶縁性の高さにより
ラジオキャビネットには理想的な素材です。 しかし焼き上げ行程がある為、生産性の悪さが問題点です。
根っからの技術者で知られた、シャープ創業者の早川徳次は、自身が考案した「間欠式ベルトコンベアシステム」により、
一台当たり56秒の成型速度を成し遂げ、ベークライトキャビネットの大量生産が可能となったと伝えられます。
さて本機、まんま工業製品と言っても良いと思います。
電源スイッチ以外すべてをシャシー上に無駄なく装置させるコンストラクション。
写真を拡大出来る方は、ぜひ注目頂きたいのですが、
そのシャシーを収めるキャビネットは、取り付けネジの材質、取付精度も現代家電に引けを取りません。
一分の隙も無いキャビネットメイク、シャシー組付けに、既にエンジニアリングの域にあった
90年前、昭和11年における日本の工業力を見ることができます。
なかでも早川金属工業の先進性は際立っていたのかもしれません。
機器の構成は3ペン(5極管検波、5極管増幅、整流)、真空管は57-47B-12F (当機では47B互換球3YP1)
マグネチックスピーカーを駆動できる最小限の球数です。
大変コンパクトで、ベークライトの薄さゆえに同じ構成の木製機よりも更に小さいのです。
幅24cm、奥行き14.5cm、高さ17.5cm
出品物は、どなたか達人の手が入っていて、部品交換もしっかり行われていました。
オーディオ用の高品位コンデンサが入れてあったり、シャシー内は存分に手が尽くされていたものです。
私が行った処置は
・使用環境によるものか石炭塵の除去、清浄
・キャビネット研磨、静電気防止処理
・シャシー美装
・電源コード交換(ビニール線→布巻線)
・スイッチ配線の取替え(ビニール線→布巻線)
以上、綺麗に取り繕う作業ばかりでしたが念入りに行いました。
本機は再生式ラジオの受信操作を行います。
できるだけ長いアンテナ線を繋いで高く保持することが大事です。
メインバリコンで何かを受けたと感じたら、再生バリコンを調節して最大感度に追い込んでゆきます。
発振直前のポイントが最大感度です。短波でハム局を聴くように音声を復調する操作に似ています。
スーパーには無いこの受信操作は、ラジオを聴くという行為をより上等なものにしてくれるでしょう。
性能は申し分ありません。
兵庫県の工房にて、地元ローカルではラジオ関西558KHz、NHK大阪666KHz、ABC朝日放送1008KHz、毎日放送1179KHz
遠いところでJRT四国放送(3月29日休止)を受信しました。
3ペンで遠距離受信なんて、乙だなと思いました。
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