A NIGHT IN TUNISIA / Art Blakey & The Jazz Messengers
商品詳細
■タイトル:A NIGHT IN TUNISIA ■パーソネル:
Lee Morgan(tp)
Wayne Shorter(ts)
Bobby Timmons(p)
Jymie Merritt(b)
Art Blakey(dr) ■カタログNo:BLP 4049《mono》 ■ラベルアドレス:
side 1:【47west 63rd・NYC】
side 2:【47west 63rd・NYC】 ■その他
本アルバムは、アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズが1960年に残したライヴ録音であり、ハードバップが持つ集団的エネルギーと即興の実践性を、そのまま音盤に封じ込めた作品です。本作はスタジオ作品のような完成度を狙ったものではなく、ステージ上での緊張感と推進力を最優先にした内容であり、メッセンジャーズというバンドの本質を理解するうえで重要な位置を占めています。
タイトル曲「A Night in Tunisia」は、ディジー・ガレスピーの代表曲として知られていますが、本作ではブレイキーのドラミングを軸に、より強靭なリズム感と集団即興の力が前面に出ています。イントロから提示されるラテン的リズムと、その後のスウィングへの移行は明確で、ブレイキーがリズム構造をどのように支配しているかがよく分かります。ドラムは単なる伴奏ではなく、演奏全体の方向を決定する役割を担っています。 フロントにはリー・モーガンのトランペットとウェイン・ショーターのテナー・サックスが配置されており、当時のメッセンジャーズとしては非常に攻撃力の高い布陣です。モーガンの演奏は音量と切れ味を重視したもので、フレーズは直線的かつ勢いがあり、ライヴ特有の高揚感を直接的に伝えます。一方、ショーターはすでに構造的な思考を備えており、モーガンとは異なる角度から旋律を組み立てています。この対比がアンサンブルに奥行きを与えています。
ブレイキーのドラミングは終始主導的で、シンバルによる時間の提示、スネアやバスドラムによるアクセントが、演奏を前へ前へと押し出します。音量は大きいものの、拍の位置は常に明確で、アンサンブルが崩れることはありません。彼の演奏からは、リーダーとしての強い意志が感じ取れます。
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